
不妊症のスクリーニング検査として用いられる試験で、性交後試験と呼ばれることもあります。
フーナーテストの目的
検査名は、フーナーやヒューナー、Huhner、性交後試験など様々な呼び名がありますが、どれも同じ試験を指します。
<概要>
フーナーテストでは、性交後の女性の頸管粘液中で精子がどれほど運動しているかを測定する試験です。
この試験により、不妊症の原因の中でも、精子の運動に起因するものや、女性の免疫的因子に関連するものは、見つけることができます。実際の性交渉後に行う試験なので、仮に不妊症であれば、その原因をダイレクトに見つけることができるかもしれない簡易的な試験です。
<目的>
子宮内に精子が進入できているかどうかを確認するため。
<分かること>
自然妊娠できる可能性が高いか低いか。
フーナーテストの方法と判定
前述の通り、手順は以下の通りです。
- クリニックを事前に予約。
- 排卵日前に交渉をもつ。
- 翌日早めに病院に行く。
- 女性の頸管粘液をサンプリング。
- 頸管粘液中の運動精子数を数える。
<半的基準(運動精子数/400倍視野当たり)>
- 優: 15個以上 有意に妊娠率が高い
- 良: 10~14個 妊娠は十分に期待できる
- 可: 5~ 9個 妊娠は期待できる
- 不良: 4個以下 妊娠率は有意に低い
要は、頸管粘液内で精子の動きを観察することで、
・精子に元気がないのか
・精子の量が少ないのか
・抗体などで不動化されているのか
を判断するわけです。
<結果解釈時の注意点>
フーナーテストの結果は、あくまで”目安”に過ぎません。
実際に、悪い結果が何度も出ている人でも妊娠した人もいるようですし、粘液の出方にも個人差があるので、試験に適した日も様々です。
重要な点は、フーナーテストを受けて悪い結果が出た時、「もしかしたら抗精子抗体が産生されているのかもしれない!」などのように、特定の原因を推定することができます。
そうすると、特定の推定原因が本当にあるのかどうかを確認するための、ピンポイント検査を実施できる点だと思います。
抗精子抗体の影響が分かるわたしたちの結果
私たち夫婦の場合、念のため受けておいた免疫検査で、「抗精子抗体」の可能性を示す結果が出てしまいました。
免疫検査については、期間を空けてもう一度検査を受ける予定でしたが、排卵日が近いこともあり、フーナーテストをやってみる事を医師から提案されたので、前記の方法で受けてみました。
フーナーテストの結果は、不良(0個)でした。
つまり、少なくとも検査を受けた時の状態では、自然妊娠の”希望なし”という結果でした。
今回の受診で掛かった大まかな医療費は以下の通りでした。
保険非適用(自費): 1,650円
今後のこと
抗精子抗体(ストロング)と言う結果は、なかなかレアなケースらしいです。
なぜ精子に対する抗体ができるのかについては、医学的にも詳しい原因がわかっていないようです。
抗精子抗体についての詳しい情報は、別の記事でまとめたので興味がある方はそちらをどうぞ。
今後の治療方針のついては、医師いわく体外受精の一択らしいです。
今後の治療方針については、次回の記事で紹介します。