【内分泌】女性内分泌とは?ホルモンの種類や働きについて

女性内分泌とは、女性の身体の中で起こるホルモンの分泌のことを指します。例えば、約1カ月周期で起こる月経は主に、脳から分泌されるホルモンと、卵巣から分泌されるホルモンの関係によって、精密に制御された現象ということができます。

妊娠の成立から出産後に至るまで、その時々に応じた適切な体内環境を作るために、内分泌は非常に重要です。もしホルモン分泌に何らかの障害があと、不妊症の一因となる場合もあります。

内分泌は非常に奥が深いため、本記事では、妊娠・不妊関連する部分を重点的に、かつ、なるべく簡潔にまとめます。

 

 

分泌の種類

「内分泌」と言う単語があるのなら逆の「外分泌」もあるのか?

 

  • Yes、どちらもあります。

それぞれの意味は、

  • 内分泌: 分泌物が分泌細胞から血管中に放出する現象
  • 外分泌: 分泌物を導管(体外に分泌する管)を介して放出する現象(例.汗、唾液、etc.)

 

 

 

内分泌・ホルモンとは

内分泌とは、

分泌物が分泌細胞から血管中に放出する現象のこと。

ホルモンとは、

この時分泌される化学物質のことであり、情報伝達物質として働く。

ホルモンを産生する内分泌器官としては、

下垂体、松果体、甲状腺、上皮小体(副甲状腺)、膵島、副腎、生殖腺(卵巣、精巣)、消化管が挙げられる。

妊娠プロセスに関連する器官としては、下垂体と生殖腺(卵巣、精巣)。

内分泌器官

 

 

 

内分泌の役割

内分泌系の役割は、生体機能の調節です。

その方法は、ホルモンを血管中に放出し、遠隔で器官・臓器などの機能を制御します。

例えば、

”排卵をしなさい”という命令がコードされたホルモン(LH)を脳下垂体で産生して血管に送り出し、卵巣が受け取って排卵が起こる

といった感じ。

似たような情報伝達の様式として、神経系がある。

  • 神経系の情報伝達は、「電気信号」によって行われ、
  • 内分泌系の情報伝達は、「化学物質」によって行われる。

 

 

 

妊娠に関係するホルモン

妊娠に関連するホルモンにはどのようなものがあるか、代表的なものを紹介します。

代表的なホルモン

 

代表的なホルモンの種類と説明

 

 

 

巧みなホルモン分泌の調節

ホルモンのよる生態機能の調節は非常に巧妙です。特にこの調節機構のことを「フィードバック機構」と言います。

フィードバックの種類は大きく分けると2つあります。

  • ネガティブフィードバック: 分泌を抑制させる
  • ポジティブフィードバック: 分泌を促進させる

 

 

ネガティブフィードバックの例:

例)卵巣からのエストロゲンの分泌量増加
脳下垂体からの性腺刺激ホルモン分泌量の減少

例)卵巣からのエストロゲンの分泌量低下
脳下垂体からの性腺刺激ホルモン分泌量の増加

言い換えると、ネガティブフィードバックの働きは、身体の恒常性を保つことを目的としているものです。

ネガティブフィードバック

 

 

ポジティブフィードバックの例:

例)卵巣からのエストロゲンの分泌量増加が一定時間以上に継続
脳下垂体からのLHの分泌量が急激に増加(LHサージ)

このようなポジティブフィードバックの例は、稀ですが他にもいくつか知られています。

ポジティブフィードバック

 

 

 

まとめ

女性内分泌は、少し複雑で難しい内容でした。

月経の事、妊娠の事、不妊の事に理解を深めたいと思っている方々にとって最低限押さえておくべき点を簡潔にまとめると以下の点です。

    • 妊娠には主に、脳と子宮から分泌されるホルモンが関わっている
    • 脳から分泌されるホルモンは、子宮から分泌されるホルモンが調節し
    • 子宮から分泌されるホルモンは、脳から分泌されるホルモンが調節している

更に詳しい内容(月経周期や妊娠期間中のホルモン分泌)は、別の記事でまとめますのでそちらをみて下さい。



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