【不妊】どれほどの割合の人が不妊に悩んでいるのか、治療を行っているのか
「どれくらいの割合の人々が不妊症に悩んでいるのか」、「実際に不妊症の治療を行なっているのか」、について調べてみました。自分の身の回りには不妊症の人がいないから、もしかして自分たちが稀有な存在なのでは?、と思う人が多いと思います。  
OTTO
我が家もそうだけど、「不妊症」のことは、友人や両親にすら言いづらいことです。日本で不妊に悩んでいる人は、実際どれほどいるのだろうか??やっぱり不安だったので調べてみました。
信頼できるデータという意味では、やっぱり日本国が実施している調査かなと思いましたので、出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)の結果を参照して、不妊症の実態をまとめます。    

出生動向調査とは

出生動向調査は、日本における結婚と出生の実態および意識を把握することを目的として、厚生労働省関連組織である国立社会保障・人口問題研究所が実施しています。

調査対象者はランダム

この調査で最も重要な点は、「調査対象者は誰?」ですよね。 仮に、日本全国の全既婚者にアンケートをとって、その全員が正直に回答すれば、正確な数字を知ることができますが、通常そんなことはできません。そこで一般的には、統計学的手法を用いて、なるべく実態に限りなく近い数字を推測します。   今回参照した「夫婦調査」では、全国の妻の年齢50歳未満の初婚の夫婦を対象とし、回答者は妻としています。対象区域は、無作為に抽出した900地区としています。  
OTTO
不妊症の実態について知りたい我々の視点からみても、丁度いい感じの調査だと思います。
   

実施時期と信頼性は?

最新の調査は、2015年6月に実施されています。(次回は、2021年予定) そもそも夫婦の意識調査は難しいものであり、実態との誤差は避けられませんが、本調査は、統計法に基づく一般統計調査であり、結果の精度についても評価されているので、十分信頼できる調査と思われます。    

不妊を心配している夫婦の割合

「不妊を心配したことがあるか否か」について、2015年の調査結果(下図)です。
不妊を心配する夫婦の年齢
    要点は、以下の通りです。
  • 子供がいない夫婦の妻は、どの世代も半数近くの人が不妊を心配したことがある
  • 30歳以上で、子供が1人以下の夫婦の妻は、約半数が不妊を心配したことがある
  • 初婚の夫婦総数で見ると、3組に1組が不妊症を心配したことあり

不妊治療/検査をしたことがある夫婦の割合

「不妊を心配したことがある」と回答した妻の中で、「不妊治療または検査を受けたことがあるか」についての問いに対する回答結果は以下の通りです。(下図)
不妊治療の有無
    不妊症を心配したことがある夫婦の半数は、検査または治療経験もあるようです。
不妊症を心配したことがない夫婦も含めた全体の夫婦数に対する割合は、
  • 夫婦全体数の約18%が、治療をした経験がある(または継続中)
  • 子供がいない夫婦の約28%が、治療をした経験がある(または継続中)
  • 子供が既に1人いる夫婦の約26%が、治療をした経験がある(または継続中)
更に以下の図は、「妻の年齢」ではなく「夫婦の結婚期間」を軸にデータ処理した結果です。
結婚期間別の不妊治療の有無

結婚期間に応じた不妊治療の有無

割合で言うと、
  • 結婚0〜4年目の夫婦の43%が不妊を心配した経験があり、18%が治療経験あり
  • 結婚15〜19年目の夫婦の29%が不妊を心配した経験があり、16%は治療経験あり

まとめ

調査結果をまとめてみて、実は多くの夫婦(妻)が不妊症の心配をしている事実、既に治療経験がある夫婦がたくさんいることが分かる調査結果でした。
OTTO
不妊に対する夫婦の懸念や実際の治療実態が分かる調査でした。実際に不妊治療を始めている私たち夫婦も、最初は不安でいっぱいでしたが、治療のために医療機関を受診すると、多くの患者さんがいて驚きました。もし、悩んでいる方がいれば、不安に思うことなくすぐに受診をしてみてください。



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